第12号(平成24年1月号)
素晴らしい新年でありますように
皆さま、お元気で新年を迎えられたことと存じます。
大地震、巨大津波、そして原発事故と、“未曽有”、“想定外”の言葉が乱れ飛び、多くの人々に悲しい傷跡を残した1年が閉じました。
今年は“辰年”です。陰陽道という一種の呪術がありますが、この陰陽道では、十二支は「植物の成長過程」を示したものである、と説明しています。十二支は、子、丑、寅・・・と続きますが、「子」は「種子」、「丑」は「種から芽が伸びる」、「寅」は「地上に芽が出る」、「卯」は「芽が出そろう」と続いていき、そして今年の干支である「辰」は「若葉が出る」という意味だそうです。
岩手県陸前高田市の「高田松原」は、震災前7万本もの松が生い茂る景勝地でしたが、大津波でほぼ全滅してしまいました。そんな中で、たった一本の松が生き残り、「奇跡の一本松」として被災者の胸に希望の灯をともしました。7月には新芽が出、若葉も出始めたと伝えられていました。しかし、海水をかぶり、津波の漂流物で傷ついていた松は、9月、せっかくの新芽が黄色に変色し、10月には根枯れが確認され、蘇生は困難と判断されてしまいました。
しかし、です。奇跡の松から採取した“松ぼっくり”から取った種子から18本の苗が得られ、12月、5cmほどに成長したと報道されました。まさに奇跡の松の“復活”です。
「辰年」とは、「若葉が出、伸びゆく年」。大震災、先の見えない経済低迷から、今年こそ「日本復活の年」となるよう、藤井基之、今年も全力疾走いたします。
もとゆき会の皆さまにとりましても、素晴らしい年となりますようお祈りいたします。
白雲の 竜をつつむや 梅の花 (嵐雪)
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